夜伽蝶
妖しい夜光が乱れる街に ぽっかり開いた闇の中で
喘ぐ声が聞こえてくる 嘆く声が聞こえてくる

泣いている心を殺して

馨しい麝香に溺れた夜も すっかり開いた闇を抱いて
朱い地図を拡げている 明日を越えられないでいる

凍てついた心(私)を飲み込む

夜の街の中 煌めくネオンだけが
私の心を染めていくから
眩しい光に目を背けてる
朝陽が昇ることを恐れてる

今日も明けていく

あぁ堕ちていく

仮面を纏い今宵も蝶になる
決して羽ばたくことは出来ないけど
闇に紛れて甘い蜜を飲む
どこまで汚れていくのだろう

あぁ堕ちていく

一夜限りの愛情も 冷たい風になびかせて
全て消えてしまえばいい 明日などもう来なくていい