まひるま
その小さな手のひら 包み込む白い指
この上ない強さと優しさを見た
すれ違いざま合わせる 底の見えない瞳
人格のピントぼかしながら歩いた

傷心温めてはまた裂き繰り返す
他人じゃない 自らに焦燥埋めてく

あてもなく生きる僕ら 過ぎて行くだけの季節
嘘のように半ば無視をしながら下を向いていたよ
今日の僕は咳をしてる 明日の君は軽く微笑む
あいつが舌打ちで時を刻んで確かに世界は巡ってた

変わって行ける希望と 変わってしまう絶望
どちらも捨ててくわけにはいかなくて
切なさが擦れたあの放課後の屋上
逆光で見えなかったよ 君の口元

神様がくれた日々さ僕らの意思は構わない なんて嘘だろう

突き抜ける青い空に心見透かされて
痛い、痛い それでもわかってたよ
吹く風に眼を見開いてじっと見つめていた
わかる 日々を受け止めて掴むのはこの手だってこと

あてもなく生きる先の景色は見えないけれど
めくるめくこの毎日から好きになれたら
そっと触れた肩の温み ふっと湧いた人の熱が
滲んでいく胸のずっと奥 噛みしめてた
そしていま、いつも気丈だった君が少しだけ泣いた
また日常に溶けてく僕たちを静かな陽が照らす