旅立ちの歌
遠く仰ぎ見たあの空は
心をままに映し出す
季節も移ろいゆく日の風が
そよめく旅立ちの歌

明(さや)かな光を浴び
後ろ髪を断って
舞い散る花のように
紡ぐ次の夢

今日から昨日より晴れて
微睡みから覚め 気付けば今まさに
見(まみ)える新たな世界を歩もうとしてた

"孤独(ヒトリ)ノ夜"に人知れず響く
貴方の歌

想いを馳せ涙し
濡れた土を蹴って
行き交う人は霞
黄昏に消える

瞬く街の灯は消えて
月明かりだけが肩を撫でる そして
過ぎゆく日々への名残に背こうとしてた

心は波間に揺蕩い
一人で切る舵は重すぎるけれど
闇夜の深黒の海を航ろうとしてた

嗚呼 雨に流されて
嗚呼 僕の居場所は
ここでないと知って
ほら 夜が明ける

今日から昨日より晴れて
微睡みから覚め 気付けば今まさに
見える新たな世界歩もうとしてた

現(うつつ)に帰る人々よ
夢のような過去は足を掴むけれど
全てを抱きかかえて羽ばたく蝶となれ