透明な武器が君を殺した
<1>
この国は平和だと喜んでた
小さな自分嗤いたくなる
幸せなはずの未来の私に
途切れたままのアルバムひとつ

この空が地面だと思えるくらい
いつもがいつもじゃなくなっていた
怒って叫んで ぐちゃぐちゃに汚れた
灰色の日が追いかけてきた

武器の無い世界が
もし平和だと云うのなら 可笑しいよね
どうしてこんなにたくさんの夢が
閉ざされ奪われ消えてしまうの

気づいてください 貴方の指は
いつでも赤く汚れることを
気づいてください 貴方の指で
大好きな人達を 奪われてただ
立ち尽くすことしか出来ない私に

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<2>
何事も無く笑い過ごす貴方の
その脚だけが何故自由なの?
苦しんで泣いてもがく私の
この指だけはからっぽなのに

「俺じゃないのに」って君は叫んだのに
貴方の嘘がすべて壊した
君の笑顔も夢もぬくもりさえ
同じ傷で苦しめたいのに

貴方は簡単に
私の大切な人を殺したのに
どうして私は 何も奪えない
貴方の命も幸せさえも

教えてください そんな世界が
何処よりも平和だというなら
教えてください 涙流して
血塗れで横たわる 冷たい躯(からだ)
抱き締める私も幸せですか
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自らの罪を知らぬふりで
なすりつける それだけで
貴方は銃を手にしたのに
何もかも奪われて 暗闇の中
空を飛んだ君の背には翼がなくて
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教えてください こんな世界で
誰よりも武器を望みながら
願いも果たせず からっぽの家
大好きな人達の欠片集めて
抱き締める私も幸せですか

教えてください そんな世界が
何処よりも平和だというなら
教えてください 涙流して
血塗れで横たわる 冷たい躯(からだ)
抱き締める私も幸せですか