夜汽車
 汽笛と寒さが夜空を鳴らした。
 毛羽立ったコート、白く息を染めた
 見慣れた街の見慣れた風景
 窓から見たら、涙を誘ってしまって

 澄み切った空気に切なく感じて、
 通り雨でも一生続きそうで
 新品のマフラー新品の黒い靴
 君が行くから僕も準備したんだ

 いつか、懐いてたあの猫は急に消えた
 僕のエサより高価な物もらってるかな
 切符を無くしたら、もうどうしようも無いよ

 見送っていくのだけは、もうやめにしたんだ。
 
 君が行くなら僕も行かなきゃ
 あの時と同じような後悔しないように
 意味を知るのは後にしよう
 とりあえず今は、
 この夜汽車に乗って
 
 橙の灯り、車窓を照らした
 降り出した小雨で涙を隠したんだ
 冷え切った君の手、つれて駆け込んだ
 君が行くから僕も準備したんだ。
 
 夜が明けたら目を擦って
 降り出した小雨 知らぬ間に白さを手にして
 意味が無くても先が見えずとも、
 ゆっくりでも急ぎ足でも、ただ進んでく


 君が行くなら僕も行かなきゃ
 あの時と同じような後悔しないように
 意味を知るのは後にしよう
 とりあえず今はこの

 
 夜汽車に乗って。


 君が行くから僕も行かなきゃ
 あの時と同じような後悔しないように
 意味を知るのは後にしよう
 
 とりあえず今はこの夜汽車に乗って