Nov12
キックの美学
2008年11月12日 TOM
高田延彦、という人をご存知であろうか。

元プロレスラーであり、UWFというプロレス団体を立ち上げた人物。

キックを中心としたファイトスタイルであり、そのキックのスピードと威力は他を圧倒していた。

この、キックを軸にした戦い方、というところが大好きであった。高田延彦の黄金時代、彼の試合をビデオに録り、その芸術ともいえるキックの軌道を何度も見返し、練習したりした。

あえてキックで戦う、という美学が、ものすごくカッコ良く思えるのである。

『ONE PIECE』でいうサンジが、そして『クローズ』でいう美藤竜也が好きなのと同じ感覚である。

高田延彦は引退後、総合格闘技PRIDEの統括本部長かなんかをしており、開会時の選手入場のアナウンスで「男の中の男・・・・出てこぃやっ!」とか叫んでいる。一時期、某お笑い芸人がこの「出てこぃやっ!」のものまねを連発していたので、ご存知の方も多いのではないか。





さて、

話は変わって、最近のトムのブームをご紹介する。

先日の記事では、確か板東英二のものまねに凝っていると書いたかと思う。




帰って一人になったときの時間が、何よりも愛おしい私トム、

最近の一人遊びは、なんとなんと、打って変わって、何を隠そう、開けてびっくり、これがまた、 ものまねである。



上述した、高田延彦のものまねに一人でハマっているのである。あの、「出てこぃやっ!」でのワンフレーズだけである。

より正確に表現するならば、‘某芸人が高田延彦のものまねをしている時の真似’にハマっている。

ふとある日思いつき、試しにやってみたときは、あまりの似てなさに自分で笑ってしまった。「似てねーHAHAHA」って。




要所要所で一人叫んでいるのだ。

シャワーの栓をひねるとき、「出てこぃやっ!」。お風呂の湯船から出るとき、「出てこぃやっ!」。冷蔵庫からネギを出すとき、「出てこぃやっ!」。完成した自作の鍋のふたを開けるとき、「出てこぃやっ!」。部屋で探し物をしているとき、「出てこぃやっ!」。なかなか出てこない最後の方の歯磨き粉をひねり出すとき、「出てこぃやっ!」。プッチンプリンをプッチンするとき、「出てこぃやっ!」。筋トレしているとき、「筋肉出てこぃやっ!」。etc....



だから、もしもトムの部屋に盗聴器を仕掛けたならば、きっと面白い音が拾えるだろう。

五分に一回くらい、意味不明の「出てこぃやっ!」が聞こえてくるのだ。盗聴している人はきっと部屋に一人でいるとは思わないだろう。そして、なんて口の悪い、怒りっぽい奴なんだと。






あえてキックで戦う。その美学が好きだった。

だから、トムも似てなくてもあえてやるという、チャレンジャーの美学をチャレンジ中なのである。




高田延彦へのリスペクトを込め、トムは今日も叫ぶのであった。




「筋肉・・・・・・・・出てこぉぃやっ!」






似てねーなぁ。
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