Jul20
我知以声
2008年7月20日 TOM
ネットTVでロマンスジョーを観たのである。

えらい時代である。第二日本テレビなんぞいう日本テレビがインターネットに特化した番組を配信しているなんてトムは知らなかった。



自分を客観的に映像で見るということは、やはりなかなか慣れぬものである。

特に自分の声が慣れない。今まで体験したどんな映像でも、自分の声というものは変ちくりんに聞こえるのである。

ライブでの歌っている声を聴いているのは平気だ。下手くそながらまぁ普通に聴いていられるし、平静を保っていられる。しかし、しゃべっている自分の声となると違う。‘なんだこれ’と、途端に混乱をきたす。

HPでも紹介している今回のインタビューのときも、トム的にはめっぽう紳士的なとっておきのバリトン風発声で話したはずである。ところが、思い立って放送を観てみたらどうでしょう。

やっぱり変ちくりんなのである。

‘誰だ、今しゃべった変な声の持ち主’、って思ってたら自分の口が動いていたのだ。やはり途端に恐慌をきたした。



中学や高校生のときからそうだ。たまに放送室を乗っ取って好き勝手しゃべったり、音楽を流したりしていた。

放送室でしゃべると、発声している自分の地の声と、校内中に流れる自分の声が同時に聞こえる。

トム的にはよっしゃと気合をいれ、有閑マダムも落とさん勢いのバリトンで話しているつもりなのだが、やっぱりだめなのだ。‘なんだこの鼻につくいやらしい声は’と思ってたら、自分がしゃべっていたりするのである。そこでまた恐慌をきたす。

他人から見れば、ごく普通に平静を保ってしゃべり続けているのだが、内心では完全に動揺している。



今思い出したが、小学校のときにトムはちょっとだけTVに映ったことがある。

ある雪の積もった冬の朝、学校に登校していた道中で待ち伏せしていたTVクルーにインタビューされたのだ。‘はなきんデータランド’って番組名だったかと思う。たしか、「雪が積もって困ることは何ですか?」と聞かれた。そのころから寒さにめっぽう弱かったトムはぶるぶる震えながら、しかしそれはおくびにも出さず、マイクを向けられた瞬間に目つきを変え、ちょっと斜に構え、やはりとっておきのバリトンで答えたのである。

数日後、放送を観てみて愕然とした。‘誰だこれ’って思ったのである。

映っていたのは、寒さに体をこわばらせ、ぶるぶる震えながらしかめっ面で「さ・・寒い」とかなんとか答えている、ただのガキだったのである。




そのとき初めて、自分を客観的に眺めるということを覚えたのかもしれない。







これより、今回放送された番組におけるトムのボッサボサの髪とへんちくりんな声の編集を求めて、第二日本テレビに抗議のTELをする。






それと同時に、

番組内において、完全に恐慌をきたしていたとしか思えない一発芸を披露した市岡大氏に、抗議のTEL及びメールをする。
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