Nov16
読字障害
2008年11月16日 Kackey@dabigtree
読字障害についてNHKが取り上げていた。
http://www.nhk.or.jp/special/onair/081012.html


文章を読むのに著しい困難を抱える障害だ。


英米では人口の10%、
日本では5%と読字障害者である人は以外に多い。


 読字障害者は一方の見方では”障害者”であるが、独創的な発想が出来る人や空間処理能力が高い人が多く、優れた研究者、技術者が多い。










 障害やコンプレックスは特殊な能力を引き出す大きな要因と成り得る。









 キャスターの小倉智昭さんは、幼い頃から吃音症に悩まされ続け、それを克服するため敢えて喋る仕事を志したのだと以前TVで発言していた。








自分もまた吃音に悩んでいた一人だ。








「リアルタイムに変化する世の中に己の言葉が追いつかない。」









そんな10代を過ごしていた。







 幸いバスケットボールと空手のお陰で”フィジカルに他者とコミュニケーションを取る”ということをしていたのでそれほど深刻ではなかったが、二十歳を超え三島由紀夫の「金閣寺」に出会い救われた思いがした。





 そこには自分の10代が明確に書かれており、”文字”で形式化されたことにより何故だがとても安心したのだ。



 読み進むほどに恐ろしくかつての己と主人公は似ていた。





 吃音の為、周りにいる同世代の人間たちと精神的な高い壁を感じていた主人公”養賢”。





 思ったことを口にしようとすると必ず最初の音が喉の奥でひっかかり、やっとの思いで外に吐き出すともうその話題は過去のものになっている。






 序章に綴られている上記のような文に(転載せず)出会った衝撃は忘れられないしまた感謝している。










 振り返れば吃音によってコミュニケーション、そして言葉自体への憧れと執着を膨らませていった。





”自分の言葉を歌う”という手法を手にした時、







「ようやく自分の言葉が世の中に追いついた。」

とこの発見に感嘆した。






 ”言語の障害”は”言語の憧れ、執着”を生み、”言語を練る、研究”するとうモチベーションの源となっている。





これは”自分”という人間の、大切な大切な財産なのです。
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