オレンジ
見上げれば空、見下ろせば雲
零れ落ちる波と波の狭間で
ゆらゆら揺れて見えるのは何故
霞んで消えた音の数をかぞえて

つないだ言葉 重ねた手と手
白い嘘に闇がよせては返す
失くした痛み探すのは誰
にじんでいったきみの声は聞こえない

夕暮れ―――世界が終わる感じ
夕暮れ―――鮮やか過ぎる空
夕暮れ―――金木犀の香り
夕暮れ―――オレンジ色の空

闇を抜けて遥か彼方を目指す
欠けた薄い月に照らされて
いつか交わした願いも祈りも約束も
すべて消えそうだ
このオレンジの光の中で

夕暮れ―――世界が終わる感じ
夕暮れ―――鮮やか過ぎる空
夕暮れ―――金木犀の香り
夕暮れ―――オレンジ色の空

夕暮れ―――途切れ途切れの言葉つなぐ細い糸
      いつの間にか千切れて消えた
夕暮れ―――世界が終わる感じ
夕暮れ―――「        」