輪廻
気づけば足元
桜色の上
気づけば汗ばむ
蜃気楼の中…
気づけば木枯らし
栗の実を蹴飛ばす間に
雪が頬を濡らし…

それでも 立ちすくむ
満たされない何かに向け
手を伸ばす そこにある
繰り返し咲く 白い花

巡る巡る季節を追いかけ
舞い散る 時の葉
踏み分けて 踏みしめて
巡る巡る想いに縛られ
ほら何度でも また転んでも
背中に春の足音

千切れた切れ端
夢の偶像
逸らした目の先
また土に還る

それでも 背を伸ばす
前を向くこと恐れて
また一つ 悲しみを
飲み込んで咲く 白い花

巡る巡る季節に魅せられ
幾人 幾年
流れゆく? 消えてゆく?
巡る巡る想いに飲まれて
ほら何度でも 花は散るけど
目の前でそよぐ 残り香

巡る巡る季節は巡るよ
残した足跡
踏み分けて 踏みしめて
巡る巡る想いを解いて
ほら何度でも また始めよう
繰り返し咲く 白い花
輪廻の足音