夕立
夏の夕方 街に出かけた
なぜだか今日は 人恋しくて
真夏の夜は けだるい空気
すれちがう女は 汗ばんでいる
足を止めては 空を見上げた
今にも雨が 降りだしそうだ
ああ 夕立よ この街を かなしみを 流して
アスファルトを 白銀の 雨粒で沈めてよ
雨に降られて 走る人たち
濡れた横顔 泣いてるみたい
ああ 夕立は この街の何かを 貫いた
忘れてた 忘れたかった何かを 暴いた
今日は気分がどうかしてるのさ
少しすればましになるさ こんな気持ち
ああ 歩いても歩いても 雨は降りやまず
びしょぬれの体を 心を 冷やしていく
ああ 夕立よ この街を かなしみを流して
アスファルトを 白銀の 雨粒で 沈めてよ