混血
詞・曲 河内康彦


壊れていく慈しみと
望まぬ絶望の手
枠組みに踏み躙られて
支配された虫ケラ

俺やキサマの命より
重いまっさらのそれ
幾重にも積み上げられた
無垢な望みを浴びて

俺から愛を
奪うものすべてを
残らずあの世に
送ってやる

悲しみや不安と
離縁した世界は
感覚の止まった
詰まらない世界

だから
乱れてもいい
命が微笑む夢


消えかかる蝋燭の火を
ただ見つめている
意識の暗闇を裂いた
コバルトブルーの空

涙枯れて伏せて俺は
何を思い浮かべる
血液が脈を走る
なのに俺は動けない

ただ繰り返す
遺伝子のスパイラル
情念が脈打ち
世界を泳ぐ

ハイジャックと鉛玉
ナイフと暴力と汚金
憎しみを残し
涙を奪っていく

明日が見えなく
なる程の涙を


特権階級のクソ豚どもが
食い物にするのは
子供たちの未来
己の無力さに苛まれる
無謀な叫びは
掻き消される…

それでも

俺から愛を
奪うものすべてを
まとめてあの世に
送ってやる

混ざり合った二人の
血が流れる身体
一人、風うけて
希望を抱き

そんな
日を迎えるまで
俺はひたすら汚れよう

新しい空が生まれた