髪と髭と三日月
愛した人の髪と髭は 
すべてを包み込むように 
どこまでも どこまでも伸びた

さあ ついに 行く先を失って 地球に謝った

君は 鏡に映る姿を見て
愛しく それを撫でて逆立ちをした
三日月は三日月のまま


愛した人よ 
髪と髭は 誰かと愛し合うのには
邪魔だと 気づいたのかい?

さあ ここで問題です 
って何度も 自問自答を繰り返して やっと

君は 「小説家の描く女は奇妙」 と笑った
「それでも憧れは 白く 変わらない」
そう答えた


変わっていくもの 変わらないもの
ここで待っている 


君は鏡に映る姿を見て
愛しく それを撫でて逆立ちをした
今夜も 三日月は三日月のまま


そして 私は 切なくなる
そして 私は 切なくなる