青林檎の季節
青い林檎を齧った 甘い果汁で満たされた
あの時言おうとした言葉 風に攫われて消えた言葉

淡い想いは掠った 何度も君の髪先を
僕が東京に旅立つ日 心の一部を置いていったよ

オフィス街 人波 忙しい毎日
精神摩耗段々と 街は廻る淡々と
5月の快晴の 四角い青空に
馴染まないスーツ 汗を拭き 次へ向かった

思い描いた未来の上に 僕は立っているのかな
癖のように 思い出す 今は遠い場所
青い林檎を齧ったなら 「素直になれないの? バカ」
君の声が 聞こえた気がして 前を向いたんだ


光る水辺ではしゃいだ 幼い君の無邪気さは
月日が経ってもそのまま 僕たちの立場もそのまま

オフィス街 公園 都会のオアシス
ベンチに座り 缶コーヒー 夕日を眺めていたんだ
風が吹き抜けて ふと顔を上げれば
君がいる 黄昏の隙間に消えてった

あの時言えなかった言葉が 心の膜を揺らすんだ
なんだって 話せるのに 言葉は蕾のまま
硬い床に仰向けになる 瞼の裏に映るのは
君の笑顔 澄んだ水のようだね 喉が渇いたよ


甘くて 酸っぱい 季節を 僕らは
青くて 滴る 季節を 僕らは…

思い描いた未来の上に 僕は立っているのかな
癖のように 思い出すのは いつだって君のことだ
青い林檎を齧ったなら 「素直になれないの? バカ」
君の声が 瑞々しくてさ 堪らなくなった