孤高の竜胆
黒を纏って風に揺れる 独り佇む宿命(さだめ)だと知った
孤高の時が深めたのは 己貫く強さだっと知った
夜を抱いて月を映した水面に 揺れる思いきつく両手に結ぶ

影の奥に忍び影と共に滅ぶ 美しく散れと願う
振りかざす刃で戯言を蹴散らす 心ほどくことはない

孤独纏ってぽつり咲いた 竜胆の花己と重なる
光誘って風に踊る 可憐なちょうに心惑わせる
想いはせて落ちる涙を拭った 全てあずけ委ねることができたなら

手の裏に隠した泡沫の旋律 願うことも許されぬ
あの日の感情を指でなぞろうとも 心通うことはない

手の裏に隠した泡沫の旋律 願いがもし、届くなら
まだ残る感情を明けゆく空に捧ぐ
「ただ一度寄り添いたい・・・」

影の奥に忍び影と共に滅ぶ ただ一つここに願う
来世で逢えるなら共に風に舞おう 咲き誇れ荒野の花