夏の雪
アスファルトは焦げ続けて
道は陽炎に霞んで消えた
目を閉じても見えるものを
追いかけたくて靴を焦がした

さよなら夏の日 今日もまた
君は離れ行く水平線
静かに動く 世界の破音
もう止めることはできないから

夏に降る雪は平行な気持ちを揺さぶる
また必ず会えるような魔法をかける
こげきったアスファルトと
溶けて消えてしまった夏の雪
何も言わずに消えた

影はここにあって
でも光はなかった
まぶしすぎて見えないのか
影が本当は闇なのか
何も分からぬまま

追いかけて 追いかけて 今日もまた
君は離れ行く水平線
静かに波打つ 世界の水面
もう止めることはできないけど

少し冷めたアスファルトを裸足で走った
ただ不安はあるけれど ただ...
夏に降る雪は平行な気持ちを崩して消えた
何かを今追いかけ出した僕を残して