Apr24
連続ブログ小説 「メソポタミアミソスープ」
2008年4月24日 dididaのディディダ
「はよ起きなはれ!何時や思うとるんや!ばってんもみあげ!」
万願寺政子のけたたましい怒鳴り声で僕の一日は始まる。
奇妙な話だが、僕と政子は夫婦でもなければ、恋人でもないし、よしんば友達でもない。
彼女自身がどう思っているかは別として。
政子には特別な能力がある。
彼女は呼吸するたび形を変える。
昨日は開口一番にジュディオング、昼にはジュリー、おやつの時間はジュゴンで過ごし、夕方ヒンギス夜はカメハメ。
本当にどんな姿にだってなるんだ。
今朝はプリッツになっていた。
朝は忙しくて、あまり時間がなかったもので味まではわからなかった。
僕の部屋にはテレビがないので、いつか政子がテレビになってはくれないかと僕は密かに願っている。

僕は毎朝、最寄駅までダッシュする。最寄駅まではだいたい徒歩2年くらいの距離にある。
少しウンザリする時もあるが、ダッシュすれば大体5分くらいで着くので僕は毎朝ダッシュするんだ。きっと60の定年まで。

会社に着くとまず、部長のサンキスト部良紙(べらかみ)のカミナリが落ちる。たぶん奥さんと上手くいってないんだろう。
僕は僕の避雷針を上手く使いこなし、部長を難なくかわし自分のデスクに着席する。
デスクにはポリンキーの「三角形の秘密」について書かれた書物が10冊と作りかけのピタゴラス、
そして引き出しには、もうひとつの地球が入っている。
そう、僕の仕事はもうひとつの地球を守る事だ。
西暦2072年。
ここナサでは、地球滅亡の危機にそなえ、新しい地球の開発がすすめられていた。
この物語は、その”もうひとつの地球”で起こる奇想天外な冒険アドベンチャーであーる!

おわり
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