Nov13
半額なら2倍見るでしょう!
2006年11月13日 ねっくん
安易な男である。
大手レンタル店ツ○ヤが半額サービス中。
はい。タイトル通りの6本借りですわ。
「沢山の芸術に触れたいのです」なんて行儀のいいことは言わない。ただ、心を揺さぶられたいだけなので。
さて、借りたDVDは「花」「夜逃げや本舗1」「カーテンコール」「13階段」「時効警察(TV版最終回)」「福耳」の6本。
ま、夜中にTVでやってたから「CUBE2」もみちゃったけどね。

うむ。全て見終わったあとで西田尚美が2本、宮藤官九郎が2本、かぶっていた衝撃・・・。
といっても「花」は西田尚美出てるの知ってたし、「福耳」のクドカンも知ってたんだがね。
西田氏:「花」「13階段」 宮藤氏:「福耳」「13階段」
恐るべし!「13階段」である。

さて、ここで「13階段」がどうのこうの言ってもツマランので「花」をピックアップしましょう。

概要:
30歳間近の青年(大沢たかお)は脳に動脈瘤があると医師に告げられる。手術すれば助かる可能性は高いが、記憶を失う危険性がある。自棄に陥り会社を退職。何もない生活。知り合いの男(仲村トオル)に1週間限定のバイトを紹介してもらう。それは先日冤罪勝訴したばかりの話題の弁護士(柄本明)の運転手であった。しかし、そのバイトは仕事用のお抱え運転手ではなかった。弁護士の元妻(牧瀬りほ←回想にしか登場しないため若いキャスティング)が最近亡くなり遺品を取りに鹿児島の南まで車で行くという旅の為のみに雇われた運転手。即ち、東京から1週間かけて車で鹿児島まで行くのである。弁護士と青年は交互に運転しながら旅を続ける。弁護士は若い頃、元妻と2人で「車で鹿児島に行く新婚旅行という名の駆け落ち」をしていた。それをなぞらえて今回の旅を彼は計画。飛行機なら1日なのにそうしない理由があった。「妻の顔がどうしても思い出せないんだよ。」こうして、「元妻の顔が思い出せない年老いた弁護士」と「死ぬか記憶を失うかの2択を迫られた青年」の旅が始まる。


淡々としてて物凄く飽きがくるし、駆け落ちのクセに車なんて当時としては高価なモノ使うなんてリアリティに欠けるし、世の映画評論家様に酷評を受ける要素がたらふくある。
でも、いい映画である。
なんつーか、飾らない感じがいいのである。
青年(大沢たかお)が医師に病気を告げられ、独り想像。
<ぜ~んぶ忘れちまうのかぁ。今まで付き合った女のこ。○○・○○・○○。>ここが良い。3名の名前を挙げるのだが、ここで一人の恋人を特定しないのが正に人間的である。ま、「どーでもよくなっちゃった感を出そうとしたんだろ?」って言ってしまえばそれまでなんだが。ちなみに最後の○○は「チカ」、好きなんだけど病気について話すのが嫌で黙って別れたばかりの元恋人(西田尚美)である。

馬鹿みたいに人間味のある映画だった。

そして、俺の最も嫌がる物も孕んでいた。
在日問題。
とても大事な問題だとは思う。
でも、金城一紀はいつも無理矢理コレをねじ込んで来る。
ほんの小さな隙を見つけては語ろうとする。必要のないエピソードなのにも関わらず・・・。
凄くいい作家だと思うんだが、コレだけはイライラする。
「GO!」はまぁ、そこが全てだったんだがね。
「フライ!ダディ!フライ!」もねじ込んだ。
何か前にもこんなこと書いた気がするなぁ。
確かに、金城氏が伝えなければ誰が現代の若者に伝える?とも思う。しかし、俺個人としては、別のとこで言ってもらえませんか?と感じてしまうんですわ。芸術は芸術だろ?と。
これは一種の価値観の違いであるので、「よくぞねじ込んでくれた!」という人も多くいるわけである。

別件の例をあげるならば、
「戦争映画は平和の有り難味を強調するために陰惨に描かねばならない」という意見を、俺は欠落だと認識する。それは「平和のためにこそ戦争を描かねばならない」という意見にこそ賛成であれ、印象を突出させるために脚色するのは堕落であるということ。
なんで、そんな事言うかってーと
「現代の若者は、そんなに馬鹿じゃねーよ」ってこと。

在日文学が好きだからこそそう思うわけですよ、はい。
なんだか、酒の席で語るような内容になってしまったww
叩かれちゃうかしら(汗)
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